119番通報を自動で行ってくれる【火災通報装置】の使い方・手順を画像付きで解説します。
火災通報装置とは?
消防機関へ通報する火災報知設備の一種であり、火災発生時に起動ボタン押すことにより、専用の電話回線を使用して自動で最寄りの消防署へ通報してくれるシステムのことです。病院や宿泊付きの老人介護施設など一部の用途の建物では自動火災報知設備と連動しており、起動ボタンを押さなくても火災感知と同時に通報を行います。
自動通報後に最寄りの消防署から折り返しの電話があるので、通話も可能です。
自動で通報してくれる内容は、
【建物の名称】【建物の住所】【建物の電話番号】です。
設置時に内部のROMに登録されており、容易に変更はできません。
使い方・手順
使い方はとっても簡単です。本体の赤い枠の中にある赤いボタン(左の写真)か、受話器の右下にある赤いボタン(右の写真)のどちらかを押すだけです。
どちらかを押すと起動し、あらかじめ登録されている名称・住所・電話番号を機械が自動で通報してくれます。
通報を受けた消防署はすぐに出動準備にかかります。
消防署に通報している間、本体中央と受話器右上にある【応答確認】という赤いランプが点灯します。
その後、消防署から折り返しの電話がかかってくるので、可能であれば受話器を取って消防職員と会話をしてください。
火事の規模・出火場所・怪我人の有無・建物内にいる人数・建物の構造・消防車が停車できる場所の有無などを質問されます。消防隊の到着前に多くの情報を伝えることで迅速で効果的な消火活動につなげることができます。
避難訓練で使う場合
防災訓練や避難訓練で火災通報装置を使用する場合は、必ず最寄りの消防署に固定電話や携帯電話から電話をかけて、事前に許可をとってください。事前の許可なしに火災通報を使用すると、誤って消防隊が出動してしまう可能性があります。
訓練で赤い起動ボタンを押す時にはあらかじめ保護カバーを取り外してください。左の写真のように上下で挟み、引き抜いてください。取り外さずに押してしまうと保護カバーが割れてしまいます。
注意点・活用のポイント
火災通報装置はボタンを押すだけで自動で119番通報してくれる優れた設備ですが、これに固執する必要はなく、携帯電話やスマートフォンや固定電話などその時に合った方法で通報しましょう。
実際の火災に遭遇すると、多くの人はパニック状態になります。その時は火災通報装置が活躍してくれるはずなので、平時から使い方を周知徹底しておきましょう。