マンション・アパートなどの共同住宅のベランダなどに設置されている避難はしごの使い方・閉め方を画像付きで解説します。
避難はしごとは
避難はしごとは火災が起きた時に避難するためのはしごです。
通常、火災が起きたら普段の生活で使っている階段などから避難します。ですが、階段から煙が上がってきていたり、玄関などで何かが燃えていて外に逃げられない場合はベランダにの床に埋め込まれている避難はしごを使って避難できます。
従っていつ起こるか分からない火災に備えて、普段からその使い方を熟知しておく必要があります。
隔壁版を通じてそのフロアの全ての住民が使用する可能性がありますので、隔壁板の付近は避難経路として空けておきましょう。隔壁版とは隣のベランダとの間にある簡単に蹴破ることができる板のことです。
避難はしごの使用方法
蓋を開ける


避難はしごの蓋を持ち上げて開けます。ですが危険防止ロックがかかっているので、5cmほどしか蓋は開きません。まず5cmほど持ち上げてください。


危険防止ロックというシールが貼ってある箇所の内部にフックがかかっていますので、そのフックを取り外してください。避難はしごの種類によってはこの部分がチェーンになっている場合もあります。


蓋を開けると下蓋も連動して開き、中に折りたたまれた避難はしごが現れます。空洞になっているので、足元に注意してください。
はしごを降ろす


はしご支持部の中央にある【PUSH押す】というレバーを押します。足で踏んでも大丈夫です。このレバーを押すとロックが外れてはしごが落下しますので、階下に誰もいないかを必ず確認してください。人がいると落下するはしごで頭をぶつけてケガをしてしまいますので、注意してください。


はしごが落下して伸び切るとはしごの設置は完了です。しっかりと安全を確認してゆっくりと確実に降りてください。はしごの下部が固定されていないので、降りる時に前後左右に揺れてしまいますので、特にご年配の方やお子さんが降りる時は十分に注意してください。
1台使うごとに下のフロアに避難することができ、繰り返し使って降りていくと1階まで避難することができます。
避難はしごの閉め方・戻し方


火災時に避難して使用したはしごは火災時に戻す必要はありませんが、何らかの理由ではしごが降りてしまった時のために戻し方を解説します。
【PUSH押す】のレバー横に巻き上げハンドルが設置されていますので、取り外して滑車中央部分にある回転軸にハンドルを取り付けてください。
しっかりと取り付けたらハンドルを時計回りに回してください。そうすると滑車が回ってはしご本体が上がってきます。


はしごが上がって戻りきったら【PUSH押す】というレバーを引き上げてロックをかけてください。そうするとはしごが使用前の状態に戻ります。あとは開けた時と逆の手順で危険防止ロックをかけて蓋を閉めたら元通りになります。
台風時に蓋が開いてしまった時
台風などの非常に強い風が吹いた時に、はしごが格納されている空間が風の通り道になり蓋が開いてしまうことがあります。少々の風では危険防止ロックがあるので蓋は開きませんが、強風だと振動で危険防止ロックが外れてしまい蓋が開いてしまいます。
その時は上記の手順を参考にして、蓋を閉めてください。
非常時に備えての平常時の準備
避難はしごは火災などの非常時にしか使用しませんが、それはいつ起こるか分からないので、平常時から準備しておく必要があります。
前述した使い方を覚えていただくことはもちろんですが、避難はしごの周りには物を置かない、上階に避難はしごが設置されている場合はその下部には物を置かない、隔壁版の付近には物を置かない、蓋を雑巾などで拭いてキレイにしておく等のことを注意しておいてください。